天才脳外科医の愛が溢れて――もう、拒めない~独占欲に火がついて、とろとろに愛されました~
診察室を出ようとすると、いきなり樹に手を掴まれた。
すぐにガラガラっと扉が閉まる音がしたかと思ったら、彼に唇を奪われて……。
「うっ……ん」
仕事中だからダメだと思うのに拒めない。
目を閉じて彼のキスに答える。
唇が触れるだけなのに身体がすごく熱くなって、甘美な痺れが私を襲う。
もっと彼が欲しい。
樹の首に手を回して身体を密着させたら、彼が突然キスをやめた。
「こらこら俺を誘惑しないの。これ以上やると、キスで終わらなくなるから」
セクシーに微笑む彼を見て一気に顔が火照った。
あー、私なにやってんの!
完全に流されてた。
私ってこんないけない子だった?
「さ、最初にキスしたのは……樹ですよ」
恥ずかしくごにょごにょと口籠る私に、彼は優しい眼差しを向ける。
「だって、今日当直で茉莉花ちゃん抱けないから、今のうちに充電しようと思って。今日は小鳥遊と一緒に帰るように。ひとりで帰っちゃだめだよ」
「はい」
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