天才脳外科医の愛が溢れて――もう、拒めない~独占欲に火がついて、とろとろに愛されました~
樹はベッドを出て身なりを整えると、何事もなかったかのように仮眠室を出ていった。
残された私は、ひとり顔を青くしていた。
絶対小鳥遊先生に私の声聞こえてたよ。
そうじゃなかったら、仮眠室に入ってきたはず。
「もう樹ったら……」
恥ずかしくて、彼が使っていた枕をボコボコ叩いて八つ当たりした。
それからしばらくしてナースステーションに行き、いつものように仕事をしていたら、香織さんがなにかに気づいて声を潜めた。
「茉莉花ちゃん、首筋にキスマークついてるよ」
「え?どこですか?」
こんな会話は最近珍しくない。
私が逆に指摘することもある。
キスマークがある場所を聞いたら茉莉花さんがスマホで写真を撮って私に見せてくれた。
「ここ。髪の毛で見えにくいけど、スカーフで誤魔化す。私持ってるから貸してあげるよ」
「ありがとうございます、香織さん」
「いいの、いいの。お互い助け合おうね」
変なところで絆を深める私たち。
そこへ樹の叔母である中山先生が通りがかって、ポツリと呟いた。
「みんな幸せそうでいいわね。あー、私も恋人欲しい」
残された私は、ひとり顔を青くしていた。
絶対小鳥遊先生に私の声聞こえてたよ。
そうじゃなかったら、仮眠室に入ってきたはず。
「もう樹ったら……」
恥ずかしくて、彼が使っていた枕をボコボコ叩いて八つ当たりした。
それからしばらくしてナースステーションに行き、いつものように仕事をしていたら、香織さんがなにかに気づいて声を潜めた。
「茉莉花ちゃん、首筋にキスマークついてるよ」
「え?どこですか?」
こんな会話は最近珍しくない。
私が逆に指摘することもある。
キスマークがある場所を聞いたら茉莉花さんがスマホで写真を撮って私に見せてくれた。
「ここ。髪の毛で見えにくいけど、スカーフで誤魔化す。私持ってるから貸してあげるよ」
「ありがとうございます、香織さん」
「いいの、いいの。お互い助け合おうね」
変なところで絆を深める私たち。
そこへ樹の叔母である中山先生が通りがかって、ポツリと呟いた。
「みんな幸せそうでいいわね。あー、私も恋人欲しい」