天才脳外科医の愛が溢れて――もう、拒めない~独占欲に火がついて、とろとろに愛されました~
蝋燭に火をつけると、私も樹も席に着いた。
「それじゃあ茉莉花、火を消して」
樹に言われ、フーッと息を吐く。
そこを彼がスマホを出して写真を撮るものだから、ちょっと恥ずかしかった。
「写真撮るならちゃんとした服にしたのに」
「大丈夫。そのモコモコの部屋着もかわいいよ」
彼の言葉に、素直に頷けなかった。
「本当に?樹は変な格好しててもかわいいって言いそう」
「茉莉花になら言うかもね。でも、他の女性にはかわいいなんて言ったことない」
「え?そうなの?」
ビックリして聞き返したら、その理由を説明してくれた。
「心からそう思える女性がいなかったし、面倒なことになるのを避けてたんだよね」
ああ、樹はモテるから人に誤解させるような言動は避けていたのだろう。
考えてみたら彼は物腰は柔らかだけど、女の人と接する時はある一定の距離を置いている。
岡山の学会の時もそうだった。
「茉莉花に会わなかったら、今年のクリスマスもひとりだっただろうな。ホールケーキ買って、こんなふうに蝋燭に火をつけるのも久しぶりかも」
「それじゃあ茉莉花、火を消して」
樹に言われ、フーッと息を吐く。
そこを彼がスマホを出して写真を撮るものだから、ちょっと恥ずかしかった。
「写真撮るならちゃんとした服にしたのに」
「大丈夫。そのモコモコの部屋着もかわいいよ」
彼の言葉に、素直に頷けなかった。
「本当に?樹は変な格好しててもかわいいって言いそう」
「茉莉花になら言うかもね。でも、他の女性にはかわいいなんて言ったことない」
「え?そうなの?」
ビックリして聞き返したら、その理由を説明してくれた。
「心からそう思える女性がいなかったし、面倒なことになるのを避けてたんだよね」
ああ、樹はモテるから人に誤解させるような言動は避けていたのだろう。
考えてみたら彼は物腰は柔らかだけど、女の人と接する時はある一定の距離を置いている。
岡山の学会の時もそうだった。
「茉莉花に会わなかったら、今年のクリスマスもひとりだっただろうな。ホールケーキ買って、こんなふうに蝋燭に火をつけるのも久しぶりかも」