天才脳外科医の愛が溢れて――もう、拒めない~独占欲に火がついて、とろとろに愛されました~
「……ちゃん、茉莉花ちゃん?」
香織さんに呼ばれてハッとする。
「は、はい、すみません」
慌てて返事をする私の手を彼女はギュッと握った。
「心配しなくても大丈夫。ふたりで頑張ろう。私できるだけフォローするから。きっと今回の話、茉莉花ちゃんには寝耳に水の話だったよね?」
「はい。昨日突然言われて……」
「ごめんね。全部私のせいなのよ。今月珍しく熱で数日休んじゃって、その分仕事溜まっちゃって残業が続いて……それで小鳥遊先生と氷室先生が、このひとりの体制はマズいって言ってくれてね」
なるほど。
確かに病棟クラークは誰も頼れない体制だから常々大変だなって思っていた。
「それで補充要員を探すことになって、氷室先生がうちにぴったりの子がいるって言って……」
その時の光景が容易に頭に浮かぶ。
きっと笑みを浮かべて私の名前を口にしたのだろう。
「それが私だった訳ですね」
抑揚のない声で言う私に香織さんは笑顔で頷く。
「そう。茉莉花ちゃんはうちの先生たちを見ても変に騒がないでしょう?それに、一生懸命仕事するし」
香織さんに呼ばれてハッとする。
「は、はい、すみません」
慌てて返事をする私の手を彼女はギュッと握った。
「心配しなくても大丈夫。ふたりで頑張ろう。私できるだけフォローするから。きっと今回の話、茉莉花ちゃんには寝耳に水の話だったよね?」
「はい。昨日突然言われて……」
「ごめんね。全部私のせいなのよ。今月珍しく熱で数日休んじゃって、その分仕事溜まっちゃって残業が続いて……それで小鳥遊先生と氷室先生が、このひとりの体制はマズいって言ってくれてね」
なるほど。
確かに病棟クラークは誰も頼れない体制だから常々大変だなって思っていた。
「それで補充要員を探すことになって、氷室先生がうちにぴったりの子がいるって言って……」
その時の光景が容易に頭に浮かぶ。
きっと笑みを浮かべて私の名前を口にしたのだろう。
「それが私だった訳ですね」
抑揚のない声で言う私に香織さんは笑顔で頷く。
「そう。茉莉花ちゃんはうちの先生たちを見ても変に騒がないでしょう?それに、一生懸命仕事するし」