天才脳外科医の愛が溢れて――もう、拒めない~独占欲に火がついて、とろとろに愛されました~
「今日はどうだった?」
先生に今日の感想を聞かれて頭に浮かんだことをそのまま話した。
「初日なのでわからないことはいっぱいありましたけど、香織さんが優しく教えてくれたのでひとり悩むことはなかったです。あと看護師のみなさんもフレンドリーでお菓子とかいっぱいもらいました」
「ああ。それなんかわかる。茉莉花ちゃん見ると、お菓子あげたくなる」
「そんな子供に見えますか?先生もいつも私の頭撫でますよね」
常々思っていた疑問をぶつけたら、彼はニコニコ顔で答えた。
「子供とは思ってないけど、ちょうどいい場所に頭があって撫でたくなるんだよね。気を悪くしたならごめん」
「いえ、気を悪くはしてないですけど」
「それならよかった」
そんなたわいもない話をしていたらいつの間にかマンションに着いた。
「傘に入れて頂いてありがとうございました。ジャケットは後日返しますから。ではまた明日」
自分の部屋の前でぺこりと頭を下げて先生に別れの挨拶をする。
「お疲れ。すぐにシャワー浴びてあったまって」
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