天才脳外科医の愛が溢れて――もう、拒めない~独占欲に火がついて、とろとろに愛されました~
3、氷室先生の爆弾発言
『あ、あなたなんか雪也さんに相応しくないわよ!』
父の会社で働いていた時、知らない女の人に受付に呼び出され、いきなり罵声を浴びせられた。
雪也というのは私の見合い相手だが、きっぱり断ったの私に絡んできて辟易していた。
そこへ謎の女の登場。
『ご安心ください。私は田辺さんと結婚する気はありません。それにお付き合いする気もありません』
見合い相手のことなど好きではないと暗に伝えたが、その女は逆上した。
『はあ?しらばっくれるんじゃないわよ。彼があなたのところに足繁く通っているのは知ってるのよ』
『田辺さんが勝手に押しかけてきただけで、相手にしてません。業務がありますのでこれで失礼します』
素っ気なく返してこの場を離れようといたら、その女が大声をあげて私に襲いかかってきた。
『あんたがいなければ雪也さんは私のものなのに!あんたと彼とでは住む世界が違うのよ!』
女の手にはナイフが握られている。
相手の動きはスローモーションで見えているのに避けられなかった。
「やめて!」
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