天才脳外科医の愛が溢れて――もう、拒めない~独占欲に火がついて、とろとろに愛されました~
彼女に伝えるのを忘れていたが、実は去年部屋を改装して、今茉莉花ちゃんに貸してる部屋と繋げたのだ。
「う、嘘!」
驚きの声を上げて自分の部屋を凝視する彼女。
まあ、部屋が繋がってるなんて言ってなかったし、彼女も引っ越して来たばかりで、部屋がどうなっているかよく調べていないのだろう。
今日は俺の家にずっといたしね。
きっと「どうして部屋が繋がっているんですか!」と俺を責めるに違いない。
まあ怒られても仕方ないけど。
「先生、部屋が繋がってるなんて危機感ゼロですね。自分がどれだけモテてるか自覚してますか?私が悪い女なら先生を襲ってますよ」
俺に説教する茉莉花ちゃんの言葉を聞いて呆気に取られる。
「え?そっち?」
危機感ゼロは茉莉花ちゃんの方なんだけどな。
まさか俺の心配をされるとは思わなかった。
そもそも俺を襲うような人間を近くには置かない。
もっと自分の心配をしたら?とこっちが説教したくなる。
女の子の方が非力なのに、そういう警戒心はゼロときている。
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