天才脳外科医の愛が溢れて――もう、拒めない~独占欲に火がついて、とろとろに愛されました~
看過出来なくて、彼女の父親の友人である院長にもそのことを伝え、俺のマンションへの引っ越しを強行した。
院長の話では、茉莉花ちゃんの父親もそんなひどいアパートに住んでいたとは知らなかったらしい。
彼女が小鳥遊総合病院で働いているのは父親の勧めもあったからと院長から聞いている。
それなのに娘のアパートのことを知らないということが少し気になったが、追及しなかった。
とりあえず茉莉花ちゃんが無事な場所に引っ越せればそれでいい。
勝手に引っ越しを進めた俺に彼女は最初怒っていたが、いつまでも引きずってはいなかった。
仕事には異動初日から一生懸命取り組んでくれていいスタートを切ったと思っていたのに、異動二日目に体調を崩した茉莉花ちゃん。放ってはおけなくて、その日仕事を終わらせると彼女の家を訪ねた。
ドア越しに茉莉花ちゃんが倒れる音がして、自分が持っていたスペアキーで部屋に入ると、彼女が倒れていた。
それでうちに連れ帰って看病したのだ。
彼女が風邪引いた原因は俺にもある。
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