猫を拾った
食事を食べ終え、道の駅の駐車場で、車内のシートを全て倒してフラットにする。

ゴロンと寝転んで、毛布をかけた。



「なぁ」


「なんでしょう」


「寝るまで暇だ」


「......そうですね」


「クイズを出すから考えろ」



そう言って出されたクイズは、ただ長いだけで簡単なものだった。


“A「僕はBが嫌い。Cは本当のことを言っているよ」”

“B「Aが好きなら、Eのことも好きなはずだ」”

“C「BとDは嘘つきだ」”

“D「Cはみんなから嫌われていて、Aは嘘つきだ」”

“E「AとCとDは嫌われているよ」”


“正直者は誰か”



「Eですね」


「どうしてだ 」


「Aが好きならEも好き。Eが好きならAが好きにはならない...それに、誰にも嫌われていないし嘘つきだとも言及されていない」


「早いな」



正解だ、優しく微笑んだ。

こういうクイズは決まって、誰か言及されていない人物がいる。

普段ゲームでよく見るからか、すらっと答えが出た。



「じゃあ、次は水平思考クイズを私が出しますね」



“うす暗い部屋で一人、ピアニストの女性が熱心なファンレターを読んでいた。
読みおわってすぐに彼女は自らの死を悟った。”
< 15 / 58 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop