御曹司にビジネス婚を提案されたけどもしかしてこれは溺愛婚ですか?
私以外と考えないというのは、そういう行為自体が時間の無駄だから考える必要がないという事だ。
彼はそんなことしている暇があればパパと一緒にお仕事をしたいのだろう。

「子供を作るなら最低3年も変更ですね。子供が成人、いや、この際離婚はしないに変更しましょう」

真面目に言う彼だが、人間いつどこでどうなるか分からない。
それを全て契約事項として書き記すことはどうなのだろうか。

「それより年1回今後について会議を設けるというのはどうですか? ほら査定的な」

「そうですね。そうしましょう。この場合上司は私という事になりますがいいですか?」

そこまで忠実にビジネスを持ってこなくても良くないか? 
でもそんなこと彼に言っても理解できまい。

「いいえ。これは提携です。お互いの損得を考えて継続するか否か、継続するために見直すべきことがあるか話し合う機会なのです」

「分かりました。では対等と言う事で」

何となくだが彼を操る術を習得したようだ。

そんなこんなで私達のビジネス結婚には家族計画まで加わった。

そして断食系だったはずの彼は律義に毎晩私を抱いた。

優しく丁寧な彼がたまに顔を緩ませるとそこに愛情さえ感じてしまう。

でもこれは彼にとっては仕事なのだ。深入りしたらダメだ。
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