御曹司にビジネス婚を提案されたけどもしかしてこれは溺愛婚ですか?
「あぁもしかして玲音狙い? ずっと見てたもんね。あいつはダメだよ。仕事一筋。女を幸せにできないタイプ。俺の方が断然おすすめ」
自分で自分をすすめてくるな!
でも、もしこんな声のかけ方をされなければきっと私は彼を浮気や不倫なんて縁のない真面目な好青年だと思っていただろう。
そういう意味では彼は誠実なのかもしれない。って私どこまでプラス思考なんだ!
「ここから抜け出さない?」と彼が言った時だった。
彼の肩に手が置かれた。
「抜け出して何をしようと言うんだ?」
「あぁ玲音ちゃん。そりゃ玲音の知らない大人なひと時だよ」
「僕は知っている。それに翼に彼女は渡さない」
「どういうこと?」と翼が言った瞬間、会場内にアナウンスの声が響き、玲音が私の手を掴んできた。
アナウンスが終ると喜一郎さんが壇上に上がりマイクを手に取った。
「私の可愛い孫である玲音が今度結婚することになった。これは何より嬉しくめでたいことだ。そして、結婚を見届け、私は引退することにした。次期社長は正人、そして副社長は玲音となる――」
会場はざわめき、私達に注目が集まった。喜一郎さんの話が続いている中、私は玲音に手を引かれ壇上の傍まで来ていた。
「それでは紹介しよう。玲音と婚約者の美音だ」
自分で自分をすすめてくるな!
でも、もしこんな声のかけ方をされなければきっと私は彼を浮気や不倫なんて縁のない真面目な好青年だと思っていただろう。
そういう意味では彼は誠実なのかもしれない。って私どこまでプラス思考なんだ!
「ここから抜け出さない?」と彼が言った時だった。
彼の肩に手が置かれた。
「抜け出して何をしようと言うんだ?」
「あぁ玲音ちゃん。そりゃ玲音の知らない大人なひと時だよ」
「僕は知っている。それに翼に彼女は渡さない」
「どういうこと?」と翼が言った瞬間、会場内にアナウンスの声が響き、玲音が私の手を掴んできた。
アナウンスが終ると喜一郎さんが壇上に上がりマイクを手に取った。
「私の可愛い孫である玲音が今度結婚することになった。これは何より嬉しくめでたいことだ。そして、結婚を見届け、私は引退することにした。次期社長は正人、そして副社長は玲音となる――」
会場はざわめき、私達に注目が集まった。喜一郎さんの話が続いている中、私は玲音に手を引かれ壇上の傍まで来ていた。
「それでは紹介しよう。玲音と婚約者の美音だ」