御曹司にビジネス婚を提案されたけどもしかしてこれは溺愛婚ですか?
彼にとって私が特別。その言葉に少し心が揺れ動いた。

両親を失って以降、母にとっての父のように誰かの特別になりたかった。

初めて付き合った人は東京に出てきてすぐの頃に出会った人だった。

とても優しそうな彼は向上心が高く憧れの人だった。でも彼は遊び人で私以外に多くの女性がいたことが半年かけてようやくわかった。

次に付き合った人は消極的でとてもモテそうにない男性だった。でも居心地がよかった。1年ほど付き合っていたが、体調が悪いと言われてデートをドタキャンされ、心配になり看病しに彼の家に行ったら裸の女がいた。
彼は必死に言い訳をしていたが、彼が選んだのは浮気相手だった。
残念ながら彼はその後すぐにその彼女に振られていた。

そして最後に付き合った彼で私は自分に男を見る目が無いことを悟った。

どこにでもいる普通の紳士的な年上男性だった。取引先の人で良くうちの会社に来ていた。
お茶を出しているうちに天気などの話をする仲になった。

ある日突然大雨が降り、彼が困っていたので傘を貸してあげた。
お礼がしたいと食事に誘われ遠慮したが、それでも誘われ続け、結局食事をした。
3回目の食事で告白された。
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