御曹司にビジネス婚を提案されたけどもしかしてこれは溺愛婚ですか？
自分たちではどうにもできなかった兄達は借金を返済するために勇お金を使いこみ、更には持っていた土地を勝手に売り払ってしまった。

兄二人は勘当させられたが、勇の元には自分の住む家の土地しか残されていなかった。

美紀は両親に頼ることを申し訳なく思い、体が弱いにも関わらず学校を辞め、仕事を始めた。

貧乏になった美紀に対しても弘美は変わらず接していたが、美紀が仕事の為に地方に移住することになり、交流が途絶えた。

それから数年が経ったある日、美紀が再び弘美に連絡してきた。
弘美は既に結婚していた為、手紙を転送してもらい、その内容を読むと、美紀も結婚し、子供を授かったことが書かれていた。

弘美もその頃、妊娠していた為、運命だと思い、すぐに美紀に連絡した。

それから二人は定期的に連絡し、互いの子につけた名前に『音』という文字が入っている偶然にも驚かされた。

それから年に1度お互いの近況や家族写真を送っていた。
美紀の旦那が亡くなったと聞かされた時には弘美は自分のことのように落ち込んだ。

美紀の旦那の法事に足を運んだ弘美はその時、一度美音に会っていたが、美音はそのことを覚えてはいなかった。
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