御曹司にビジネス婚を提案されたけどもしかしてこれは溺愛婚ですか?
「私は暫くここで寝ます。インターネットの接続やその他必要なものは白木(しらき)に言ってください。あと2時間くらいは時間がありますよね、白木」

「はい。玲音様」

白髪の男性が反応した。名前は白木というらしい。

玲音はソファーの上で横になるとスイッチを切ったかのように寝始めた。

私が驚いていると、白木さんは「疲れている時は大抵このようにお眠りになり、数時間は何をしても起きませんのでご安心ください。それではまずはインターネットの接続についてご説明しましょう」と言い、私の端末にWi-Fiを接続してくれた。

少しお腹が空いてしまったので私は白木さんにお願いしてスーパーに連れて行ってもらい、すぐに食べられるおにぎりと飲み物を含む食品を購入した。

車に乗り込むと、買い物でも荷物持ちをしてくれた白木さんに私はお礼にと言って無糖コーヒーを渡した。

白木さんは無糖派らしい。

「このような事はされなくて結構ですよ。私は咲羽家にお仕えしている身です」

白木さんはそう言って仕事内容を教えてくれた。

白木さんは元々花岡家の娘たちの送迎として雇われていた。
花岡家の子供は三姉妹で弘美さんが長女だ。

弘美さんが結婚を機に弘美さんに仕えることになった。
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