S系敏腕弁護士は、偽装妻と熱情を交わし合う

朋久は菜乃花の頬と唇の両方にキスをした。


「シャワー浴びておいで。朝食も今運んでもらったところだ」


テーブルにはエッグベネディクトや生野菜、フレッシュジュースにオニオンスープと、まさにホテルブレックファーストといったメニューが並んでいた。


「でも着替えが」
「着替えなら用意してもらったから。パウダールームに置いてある」
「ほんとに!? ありがとう、朋くん」


ぴょんとジャンプして彼の頬にキスのお返しをする。


「ついさっきまで真っ赤になってたくせに」


ピンと額を弾かれた。

痛いと、むぅと尖らせた唇がもう一度重なった。
何度も交わすキスが菜乃花を満ち足りた気持ちにさせる。こんな毎日がずっと続けばいいなと願わずにはいられない。


「早く入っておいで」
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