あお
「は?」

人違いだった…。

「すみません…」

トボトボと帰ろうとしていると、前から依子ちゃんが歩いてきた。

「舞子ちゃん、遅かったね。どこまで行ってたの?」

「どこってわけじゃないけど、ブラブラしてたらまた道に迷っちゃって。依子ちゃんどっか行くの?」

「私も別にどこってわけじゃないよ。勉強ばっかで肩こっちゃったから外に出てみようかと思って」

「そっか。じゃあ、いってらっしゃい」

「あ、舞子ちゃん、晩ご飯どうする?」

「あー…、材料ないから買いに行かなきゃ」

「じゃあもうこのまま食べに行こうか?」

その日の夜は外で食べたあと、街でブラブラと遊んだ。
ゲームセンター、カラオケ…
私もうっぷんがたまっていてはしゃいだけども、依子ちゃんも、今まで見たことがないくらいはしゃいでいた。
…何かあったのではないかと、心配になった。

夜が明け、また新しい週が始まった。

「そうだな…、今日はこれ、シュレッダーかけて捨てといて」

こうして、仕事は朝、事務所に着いてから指示される。

< 30 / 100 >

この作品をシェア

pagetop