あお
「お、おい、ひとりで大丈夫…か…?…行っちゃった」

やっぱり…、どうしても甘えてしまう。いいのかな……。


暑い日々…。
夏だから仕方ないけど、こうも暑いと、もともと少ない気力がゼロになってしまう…。

「うーん……」

「…もういいです。失礼しました」

「は?ちょっ、ちょっと…!」

困った顔をされたので、面接の途中で抜けてしまった。
何やってるんだ私…。自分でもわけがわからなかった。

「ただいまー…」

「おかえり。新発売のアイス買ってきてあるよ。食べなよ、なかなかおいしかったよ」

「うん。……ほんとだ。おいしい」

「でしょ!よかった、喜んでくれて」

「…優しいねぇ、依子ちゃん」

「え?そんなことないよ!どうしたの急に…、照れるじゃんか!」

―パシッ

「…痛い」

「ごめん!私ってば嬉しくってつい…、ごめんねぇ!」

「いいよ。別に大したことじゃないから!」

「あ、そういえば今日さ、お母さんから電話があって夏休みは帰って来いって。やだって言ったら盆くらいは帰って来いって強制されちゃったよー…」

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