あお
「はは、帰ってあげなよ。きっと寂しいんだよ」

「そうかなー?手伝い頼みたいだけだよ。あーあ…。舞子ちゃんはどうする?」

「私は帰れないよ。未だにこんなだし…。あれ以来親ともしゃべってないし。依子ちゃんもうちの親から何も聞かれたりしてないでしょ?」

「うん…、何も…」

「今度こそ見放されたんだよ。依子ちゃんは帰って顔見せておいで」

「うん…、じゃあそうするわ。…あーあ、めんどくさいなぁ」

1週間後、依子ちゃんは田舎に帰った。

「ただいまー」

「おー帰ってきた帰ってきた!おみやげは何かな?」

「もしかして、それ目当て?」

「当たり前じゃない!」

「………」

「…冗談だよ!あら?舞子ちゃんは一緒じゃないの?」

「私は学生だから夏休みだけど、舞子ちゃんは忙しいんだよ。舞子ちゃんすごく頑張ってるんだよ」

「そう言えって言われたんでしょ。全くあの子は…」

「おばさん…!こんにちは、いらしてたんですか」

「ごめんね依子ちゃん。あの子ってばあんなだから依子ちゃんの足引っ張ってるんじゃない?おばさん気になっているのだけどね、言うこと聞かなくて…」

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