あお
「…そうだな。じゃあまた来よう」

この幸せな時間に甘えてしまい、決心が鈍りそうで恐かった…。

「なぁ、泊まってっていい?帰るのめんどくせ」

「だめ」

「はいはい、わかりましたよー。じゃ、またな!」

「…待って」

「ん?」

「………」

「なんだよ?」

「…なんでもない!…ありがとね!ばいばい」

「…?」


次の日、私は駅にいた。
ここを離れようと決心したんだ。何も持たずに…。


3日後、依子ちゃんは千葉に帰って来た。
が、もう私はいない。

「どこ行ったんだろ…?」

依子ちゃんは私の携帯に電話をかけた。
着信音はすぐそこで鳴った。

「なんだ、持ってってないのか。…あれ?」

私は携帯の下に手紙を置いといた。依子ちゃんは気付いて、読んだ。


―プルルルル

『やっとつながった。おまえずっと留守番になってたぞ!』

「…依子です」

『あ、依子ちゃんか。舞子の名前が出たもんだから…』

「舞子ちゃん…、携帯持ってってません。舞子ちゃん…」

『…どうかした?』

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