あお
「…よし!再会を祝してどこか飯食いに行こう。待ってて、俺車持ってくる」

「健藏さん、車買ったんだ、すごーい。私一応免許取ったんだけど、車がまだ買えなくて…」

「舞子ちゃん……」

「何?」

「実は…私たち付き合ってんだ」

「えっ、そうなの!?あ、そう…。何だか3年も経つと色々変わるよね!」

「…いいの?」

「いいも何も、私の了解なんて必要ないじゃん!よかったね、依子ちゃん!」

驚いた…。私が居ない間に2人がそうなってるなんて…。
なんだか…複雑な気分だった。

「舞子ちゃんは?彼氏できた?」

「私は全然…、生きるだけで必死だよ」

―ブォーン…

「へい、お嬢さん方、乗りな!」

健藏さんは、カッコつけた言い方で私たちを笑わせて、ファミレスに連れて行ってくれた。

「何でもあるからここが無難だろ。何食おっかな…」

「私ねぇ、これとこれと…」

私は2人を遠い目で眺めていた。

「舞子ちゃんは何にする?」

「えっ、…あ、じゃあハンバーグにしようかな」

「ふっ…」

< 77 / 100 >

この作品をシェア

pagetop