情熱的なあなたに抱かれ私は甘い夢を見る~新人看護師は無敵な外科医にしつけられてます~
その顔に緊張が溶けて一気にホッとする。


だけど、今のは…?


『あの、蒼真さんの部屋って…』


『俺のマンションは知ってるな?ここのすぐ近くの』


患者さんに何かあったらすぐに駆けつけたいからって、近くに住んでるのは病院内でも有名な話だ。


かなり高級で家賃が高そうなマンションだって…たまにみんな興味津々で噂してることがある。


『はい…知ってます』


私は、恐る恐る答えた。


『仕事終わりに来てくれ。料理は何でもいいし、好き嫌いは特にない。冷蔵庫には何もないから買ってきてほしい。調味料はある。いいな』


『いいなって、そんなこと急に言われても困ります!』


『なぜ困るんだ?』


『なぜって…』


『彼氏がいるから?』


か、彼氏!?


そ、そんな淡々と聞かないでほしいよ。


『か、彼氏なんていません。だけど…蒼真さんこそ彼女さんがいたり…するんじゃないんですか?』


私まで流れに任せて聞いてしまった。


『どう思う?』


今度は少し意地悪そうな笑みを浮かべて私を見た。
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