LOVER BAND
死の淵に立たされ、麗奈の頭の中に創との思い出が蘇る。麗奈が失敗をすればどこが間違っているのか的確に指摘し、人使いが荒いこともあったが、体調を崩していればすぐに気付いて休ませてくれた。いつか、この想いを伝えられるようにと祈っていたのだが、それはもう叶わないだろう。
「……取り引きをしないか?」
殺されると思っていた麗奈は、創の言葉に「えっ?」と返してしまう。目の前にいる創は、冷たい目をしながら続けた。
「僕は、君に恋愛感情を抱いている。そんな特別な人をこの手で殺すなんて嫌だ。だから、取り引きをしよう」
「取り引きって何を……」
「君が大人しく僕についてくるなら、組織の下っ端の連中を捜査員に逮捕させてやってもいい。連中は組織のボスである僕の顔は知らないから、逮捕されても困らない」
「そ、そんな取り引きなんてできるわけがーーー」
ない、そう言いたかった。しかし、創は淡々と「なら捜査官全員が死んでもいいんだな?」と言う。続けられた言葉に、麗奈の体が震えた。
「……取り引きをしないか?」
殺されると思っていた麗奈は、創の言葉に「えっ?」と返してしまう。目の前にいる創は、冷たい目をしながら続けた。
「僕は、君に恋愛感情を抱いている。そんな特別な人をこの手で殺すなんて嫌だ。だから、取り引きをしよう」
「取り引きって何を……」
「君が大人しく僕についてくるなら、組織の下っ端の連中を捜査員に逮捕させてやってもいい。連中は組織のボスである僕の顔は知らないから、逮捕されても困らない」
「そ、そんな取り引きなんてできるわけがーーー」
ない、そう言いたかった。しかし、創は淡々と「なら捜査官全員が死んでもいいんだな?」と言う。続けられた言葉に、麗奈の体が震えた。