タツナミソウ
一気に酔いが覚めた。
何を馬鹿な事言っているんだろう。
私をからかうのもいい加減にしてと言わんばかりに翔平君のほほを叩いてしまった。
いなくなろうと、翔平とは別の方向に足を向けた時、手首を掴まれ抱きしめられた。
振り解こうとしてもびくともしない。
怒りは悲しみに変わっていった。
コップは水でいっぱいで、少しでも動かしたら溢れ出てしまいそうだった。彼はこぼさないように、そっと、大事に触れてくれてた。
「ごめん。びっくりしたよね。俺もなんでかわからないんだけど、キスをすると翔平の体に入り込めるみたいなんだ。」
彼は幸子の肩を掴んで少し遠ざけた。そして、右の頬に手を当てて愛おしそうに見つめた。
信じられるわけがない。
でも、もしそれが本当なら、また亮太といられる、、、?
きっとまだお酒が残っていて、都合の良い夢を見ているんだろう。それなら覚めるまで、とことん幸せな時間を楽しんでもバチはあたらないよね?
「うん。信じるよ。亮太」
私の頬に触れた亮太の手を包んでそう言った。
明日目覚めたら良い夢だったなって思うよね。
何を馬鹿な事言っているんだろう。
私をからかうのもいい加減にしてと言わんばかりに翔平君のほほを叩いてしまった。
いなくなろうと、翔平とは別の方向に足を向けた時、手首を掴まれ抱きしめられた。
振り解こうとしてもびくともしない。
怒りは悲しみに変わっていった。
コップは水でいっぱいで、少しでも動かしたら溢れ出てしまいそうだった。彼はこぼさないように、そっと、大事に触れてくれてた。
「ごめん。びっくりしたよね。俺もなんでかわからないんだけど、キスをすると翔平の体に入り込めるみたいなんだ。」
彼は幸子の肩を掴んで少し遠ざけた。そして、右の頬に手を当てて愛おしそうに見つめた。
信じられるわけがない。
でも、もしそれが本当なら、また亮太といられる、、、?
きっとまだお酒が残っていて、都合の良い夢を見ているんだろう。それなら覚めるまで、とことん幸せな時間を楽しんでもバチはあたらないよね?
「うん。信じるよ。亮太」
私の頬に触れた亮太の手を包んでそう言った。
明日目覚めたら良い夢だったなって思うよね。