タツナミソウ
「登録した。
いや、チョコ、本当に美味かった。
あれなんて言うの?」

きたきたきたきた。
しかも、クエスチョンマーク。
また、お母さんが怒っているみたいだけど、そんなの気にしない。
いっちばん上手くいったチョコ渡してよかった。
ベットの上で正座にになり、両手で一生懸命文字を打った。

「ボンボンショコラだよ。よかった。どれが一番お気に召しましたか?」

頑張ってクエスチョンマークで終わらせた。
メールは途切れることがなく、とても幸せで時の流れを忘れてしまっていた。

気がつくと、時計の短い方の針が右側に行ってしまっていた。

「幸子さ、パティシエになればいいんじゃね?

てかさ、そろそろ寝ないとまずいよな?」

「そんな、大袈裟だよ。でもいっぱい褒めてくれてありがと。

そうだね。そろそろ寝ようかな。おやすみ。」

携帯を閉じて、部屋の電気を消した。
さっきは八つ当たりしてごめんねと謝って、目を閉じた。

ブーブー。

「また明日な。返信いらん。おやすみ」

部屋が真っ暗で良かった。明日の学校が楽しみだなとウキウキしていた。
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