タツナミソウ
帰った後、いつもより少し高いパックをして、いい匂いのする蒸気を浴びて、マッサージをしてから寝ないとな、と思っていた。だけど、色々考えすぎてなのか化粧も落とさずにそのまま眠ってしまった。

「ねえ亮太!カルネアデスの板って知ってる?」

「何それ?笑 また心理テストかなんか?知らないけど、俺は必ずチコを幸せにするよ。」

「照れるからやめてよ。てか、誤魔化さないでよ。」

「ごめん、ごめん笑
で何それ?」

「まあ、簡単に言うと、私と亮太が死んじゃいそうになってて、1人しか助からない状況だったらどうする?て事かな?」

「そんなの、決まってんじゃん。♢○♢○」


チリ、チリリリリリリ____________。

カチッ。


またいつもと同じ夢を見る。
ただいつもと違うのは、枕が濡れなくなった事。

あぁ。ほんの出来心だったの。まさかこの後、亮太が本当に死んじゃうなんて思わなかった。

そういえば、亮太なんて答えたんだっけ。

今度聞いてみよう。


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