タツナミソウ
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幸子は料理を作り終えて、盛り付けをしている。亮太は「美味そー!」と言いながら箸を並べたり飲み物を用意したりして本当に夫婦のようだ。
「今日のメニューはですね。肉じゃがと、お豆腐とわかめのお味噌汁と、きゅうりの漬物と、しょっぱい卵焼きと、アスパラの炒め物と、亮太の好きな苺です!どうですか?」
幸子は箸を両手で持ちながら、向かえで食べている亮太に問いかけた。私は高校生の時に出会った深澤君に料理を教えてもらい、今では「できる方」に属していると思う。でも、自分以外に料理を作るのなんて久しぶりだから緊張している。
亮太は、全て一口ずつ食べて箸を置いた。
「ちこ、、、。なにこれ、、。」
亮太は下を向きながら呟いた。
「え?ごめん、美味しくなかった?」
「や、めっちゃくちゃ美味すぎて、やばい。」
亮太は勢いよく上を向いて満面の笑みで幸子の方を見た。
その笑顔で、不安と緊張は全て吹っ飛んだ。こわばっていた体が一気にどろん。と溶けていくように力が抜けた。
私の筆洗バケツは、赤が多めの次が黄色で、あとはまあ見てもよくわからないけど沢山の色で溢れていた。よく言えばカラフル。悪くいえばぐちゃぐちゃになってしまったバケツの水。普通の人ならそろそろ替え時だなと思うだろう。私もいつもならそうだ。だけど今はこれが心地よくて、むしろもっとぐちゃぐちゃにしたくて、もっともっと色で溢れさせたかった。亮太となら、何色でもどんなに汚い色でも、暗い色でも、どこへでも一緒にいきたい、いたいとそう思った。
幸子は料理を作り終えて、盛り付けをしている。亮太は「美味そー!」と言いながら箸を並べたり飲み物を用意したりして本当に夫婦のようだ。
「今日のメニューはですね。肉じゃがと、お豆腐とわかめのお味噌汁と、きゅうりの漬物と、しょっぱい卵焼きと、アスパラの炒め物と、亮太の好きな苺です!どうですか?」
幸子は箸を両手で持ちながら、向かえで食べている亮太に問いかけた。私は高校生の時に出会った深澤君に料理を教えてもらい、今では「できる方」に属していると思う。でも、自分以外に料理を作るのなんて久しぶりだから緊張している。
亮太は、全て一口ずつ食べて箸を置いた。
「ちこ、、、。なにこれ、、。」
亮太は下を向きながら呟いた。
「え?ごめん、美味しくなかった?」
「や、めっちゃくちゃ美味すぎて、やばい。」
亮太は勢いよく上を向いて満面の笑みで幸子の方を見た。
その笑顔で、不安と緊張は全て吹っ飛んだ。こわばっていた体が一気にどろん。と溶けていくように力が抜けた。
私の筆洗バケツは、赤が多めの次が黄色で、あとはまあ見てもよくわからないけど沢山の色で溢れていた。よく言えばカラフル。悪くいえばぐちゃぐちゃになってしまったバケツの水。普通の人ならそろそろ替え時だなと思うだろう。私もいつもならそうだ。だけど今はこれが心地よくて、むしろもっとぐちゃぐちゃにしたくて、もっともっと色で溢れさせたかった。亮太となら、何色でもどんなに汚い色でも、暗い色でも、どこへでも一緒にいきたい、いたいとそう思った。