タツナミソウ
この日は1日中仕事にならなかった。
ショートケーキは床に落とすし、マロンケーキの上の栗をのせ忘れるし、毎朝するドライアイスの電話もかけ忘れて、舞に少し怒られてしまった。
「朝礼から元気ないし変だよ。」という舞の心配する声に、俯きながら頷いた。
なんとか仕事を終えた。
着替えて更衣室を出て、その先の下駄箱の窓から何気なく空を見た。
太陽は後1時間ほどで消えるのが嫌なのか、綺麗なパステルカラーで私に消えたくないと訴えかけてくる。
「あ、お疲れ様です。」
後ろの男子更衣室の方から聞こえてきた。
振り返ると、そこには翔平君がいた。
今一番会いたくない人No. 1だ。
この人のせいで今日は仕事にならなかった。それに、亮太にすっごい似てるからドキドキして、心がぎゅーとなって仕方がない。
まるで雲の上を歩く綿飴になったようにふわっふわだ。でも水をかければすぐに消えてしまう。彼は弟。
もし、亮太がいなくなっていない世界だったら、彼がいなくなっていたらどうなっていたのかな。
そう考える私はダメなのかな。
ショートケーキは床に落とすし、マロンケーキの上の栗をのせ忘れるし、毎朝するドライアイスの電話もかけ忘れて、舞に少し怒られてしまった。
「朝礼から元気ないし変だよ。」という舞の心配する声に、俯きながら頷いた。
なんとか仕事を終えた。
着替えて更衣室を出て、その先の下駄箱の窓から何気なく空を見た。
太陽は後1時間ほどで消えるのが嫌なのか、綺麗なパステルカラーで私に消えたくないと訴えかけてくる。
「あ、お疲れ様です。」
後ろの男子更衣室の方から聞こえてきた。
振り返ると、そこには翔平君がいた。
今一番会いたくない人No. 1だ。
この人のせいで今日は仕事にならなかった。それに、亮太にすっごい似てるからドキドキして、心がぎゅーとなって仕方がない。
まるで雲の上を歩く綿飴になったようにふわっふわだ。でも水をかければすぐに消えてしまう。彼は弟。
もし、亮太がいなくなっていない世界だったら、彼がいなくなっていたらどうなっていたのかな。
そう考える私はダメなのかな。