snowscape~彼と彼女の事情~
“ったく、んじゃ聞くな!”と内心言いたかったけど、心にとどめ、会計のカウンターに三人で身を乗り出し、店員が差し出してくれた部屋のカタログに目を通した。
そして“あぁでもないこうでもない”と言い合い、時間をかけ部屋は決まった。
部屋決めに夢中になっていたせいか、旬君がどこにいるか把握していなかったあたし達。
キョロキョロ周りを見渡し、首を左右に振って旬君を探していたら、背後からゲーセンで聞いた事のあるUFOキャッチャーの音が耳に流れ込んだ。
音がする後ろを振り返ると、一人ゲームに夢中になっている旬君がいる。
食い入るように機械の側から離れようとしない旬君。
その夢中になっている姿は…
まるで少年みたいだった。
「こら~。誰に見とれてるんだぁ~」
「えっ。いや、その…」
からかい口調の隼人君につい口ごもり、誤魔化す方法を頭の中でさぐりかけていると、隣で亜紀が笑っている。
この不適な笑み…
亜紀が、何かをやらかす時のお決まりサインだ。
「うちら先に部屋いってるから、旬君連れてきてね~」
「はっ!?ちょっと!亜紀!隼人君!!」
「お待ちしてま~す。じゃ~ね~♪」
目の前からさっさと消え行く二人。
追いかけた所で、旬君を部屋に連れていかなければ、追い出されるのは見え見えだ…
追いかける事を諦めたあたしは、どことなく近寄りがたい雰囲気をかもちだしている旬君の元へと急いだ。
背後から気付かれないようにソーッと近付き、相手の様子をうかがってみる。
だが、あたしの存在に全く気付きもしない旬君。
そして“あぁでもないこうでもない”と言い合い、時間をかけ部屋は決まった。
部屋決めに夢中になっていたせいか、旬君がどこにいるか把握していなかったあたし達。
キョロキョロ周りを見渡し、首を左右に振って旬君を探していたら、背後からゲーセンで聞いた事のあるUFOキャッチャーの音が耳に流れ込んだ。
音がする後ろを振り返ると、一人ゲームに夢中になっている旬君がいる。
食い入るように機械の側から離れようとしない旬君。
その夢中になっている姿は…
まるで少年みたいだった。
「こら~。誰に見とれてるんだぁ~」
「えっ。いや、その…」
からかい口調の隼人君につい口ごもり、誤魔化す方法を頭の中でさぐりかけていると、隣で亜紀が笑っている。
この不適な笑み…
亜紀が、何かをやらかす時のお決まりサインだ。
「うちら先に部屋いってるから、旬君連れてきてね~」
「はっ!?ちょっと!亜紀!隼人君!!」
「お待ちしてま~す。じゃ~ね~♪」
目の前からさっさと消え行く二人。
追いかけた所で、旬君を部屋に連れていかなければ、追い出されるのは見え見えだ…
追いかける事を諦めたあたしは、どことなく近寄りがたい雰囲気をかもちだしている旬君の元へと急いだ。
背後から気付かれないようにソーッと近付き、相手の様子をうかがってみる。
だが、あたしの存在に全く気付きもしない旬君。