ヤンデレ社長の婚約者なんて、お断りです！2

「……はい」

瑠愛がそう口にすると、秀一が立ち上がってキスをする。優しく唇に触れていた秀一のキスは、おでこや頬、首にまで雨を降らせた。

それでも瑠愛は幸せで、左手の薬指に嵌められた未来の約束を微笑んで見つめたのだった。



婚約者になったのだから、と秀一に言われて瑠愛は秀一に抱き締められながら同じベッドで眠る。瑠愛が高校を卒業するまでは手は出さない、そう彼は決めているらしく瑠愛は安心して眠りについた。

瑠愛が眠った後、秀一はジッと無防備に眠る婚約者の顔を見つめる。その顔は欲に満ちていて、獣のようだった。

「ようやく手に入れた。泣いたって離さない。離れようとするなら、永遠に閉じ込める」

彼はそう言い、眠る瑠愛にキスを落とした。