ヤンデレ社長の婚約者なんて、お断りです！2

「で、でも……」

瑠愛は何とか断る理由を探す。これなら、最初から予定があると言えばよかったと後悔しても遅い。

「んっ！んんっ……」

何とかお泊まりから逃げようとする瑠愛を逃さないと言うように、秀一に唇を塞がれる。優しいものではなく、最初から少し空いていた口の中に舌をねじ込められ、ぐちゃぐちゃと互いの唾液が音を立てた。歯をなぞられ、舌を絡められ、ゾクゾクと瑠愛の体に寒気が走った。

「別荘、来てくれるだろ？それとも他の男に祝ってもらうつもりか？それならーーー」

「行きます！行かせていただきます！」

冷たく暗い目で圧をかけられ、瑠愛はすぐに返事を返す。これで断れば監禁される映像が浮かんだのだ。

「楽しみにしてるよ」

先ほどの圧力はどこにいったのか、秀一は花が咲いたような笑顔を向けている。瑠愛は、また彼のペースに乗せられたと苦笑するしかなかった。



そして色々な意味でドキドキしながら、その日はあっという間にやって来てしまった。

「うう……。これから四ノ宮さんと二人きりでお泊まりかぁ……」