意地っ張りな恋の話


身長はもともと高い方だったんだけど、
出会ったばかりの頃はまだ幼さの残る身体だったのに。

背中だってそんなに広くなくて、
まだまだ子どもだと思ってた。


「絢くん、背伸びた?」

「あ?なんだよ急に…
春から5センチくらい?伸びた気がする」

「………………」

「…なんだよその顔は」


そういえば顔つきもどことなくシュッとした気がする。

首だって、つい最近まで″少年″って感じの細さだったのに。

なんだその太さは。


「ご飯?俺のとこで一緒に食おうよ〜」

「なんでお前なんかと食わねえといけねえんだよ」

「え、ひどくない?なぁゆりちゃんはこっちきて一緒に食べようよ〜」



絢くんが、男の人になってしまう。


「……ゆりちゃん?」

「柚璃?」


どうしよう。


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