意地っ張りな恋の話
◎◎
「そーかそーか、苦節2年。やっとやったか瑛ちゃん」
「………………」
「まあ全面的にアンタが悪いよね。
アンタが鈍感なのと話を聞かなかったのが悪い」
絵菜の言葉に返す言葉もなく。
絵菜に全部話したけど、何を今更、みたいな顔をされた時点で悟った。
あたしが察しの悪い女だったということに。
よくよく考えたら、夏祭りだって2人で行こうって誘ってくれた。
何かいいたそうにしていたけど、あの時言いたかったことが″俺だってずっと好きだ″、あの言葉だったんだろうか。
…考えれば考えるほど、自分の無神経な発言と行動を思い知って落ち込む。
「絵菜…あたしはなんてことをしたんだろうね…」
公園のベンチに座り込んで、缶コーヒー片手に絵菜に人生相談するあたし。
まさかこんなことになるなんて、一昨日までのあたしは考えもしなかった。