意地っ張りな恋の話
「とにかくね、他人のことはどーでもいい、って感じなのねいつも。
俺とかメグのこととかは多少気にしたりはするけど」
メグ、という単語を聞くと胸がずんと重くなる。
あのぱっちりとした目を思い出して、気付かぬうちに眉間に皺を寄せていた。
「絢ちゃんがあんなに一人の人の話たくさんするの珍しいの。
だからお姉さんはレアな訳よ!!」
「はあ…」
「人に懐かない野生動物が自分にだけ懐いてくる、みたいな感じ?
なんかそれってちょっと優越感じゃない?」
そう言ってにやりと笑った澤くん。
たしかに、その通りだ。