エリート弁護士は、ショコラティエの彼女を独占欲で満たしたい。
開業準備
日本に帰ってきて一週間。
私はまず、開業するために必要な営業許可証を取得する必要がある。そのために私は、卒業した専門学校へ相談することにした。
「――久しぶりです、安西先生」
「久しぶりね、二年ぶり……よね?」
安西先生は、専門学校時代の担任の先生だ。先生も洋菓子店を営んでいた経験があるから参考にしたいと思った。
「双葉さんの活躍は知ってるわよ。チョコレートカップ世界大会優勝したって聞いたわ。ショコラティエになりたいからパリに行きます! なんて言ってた時はびっくりしたけれど」
「はい……ご迷惑をおかけしてすみません」
「ううん、教え子が立派になって帰ってきて嬉しいの。開業する相談……だったわよね」
安西先生は、一からするべきことを教えてくれた。開業するには食品衛生責任者、菓子製造許可証や営業許可証が必要。
だが、私は製菓衛生師の資格をとっているため営業許可証だけでいいとのこと。