エリート弁護士は、ショコラティエの彼女を独占欲で満たしたい。
『ピュルテーズ アヤカ』


 朝、十時。今日は念願だった自分のお店の開店日だ。


「ただいまから開店します〜」


 日本に帰国して半年、やっと自分のお店【ピュルテーズアヤカ】がオープンした。名前は、パリのピュルテの店長がくれたものだ。

『まだ行けないけど、いつかアヤカのお店に必ず行きます。名前も使ってくれたら嬉しいです』

 そう手紙が届いて私はとても嬉しくて、ピュルテに恥じないお店にしようと心に誓ったのは……つい先日のことだ。


「ボンボンショコラの全種類とババロア頂けるかしら」

「はい、ありがとうございます」


 ピュルテは結構高く大人のご褒美みたいな感じだったけど、私は価格を低く設定したのでいろんな方が来てくれて嬉しい。


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