エリート弁護士は、ショコラティエの彼女を独占欲で満たしたい。

「もう、閉店ですし……売れないとダメなので。計算はして作っているのですけど、なかなか思うようにはならなくて」

「じゃあ、全部ください」


 え?と思ったけど、彼の表情から見て本気なんだと感じた。


「俺が値段そのままで買います」

「えっ? 全部、ですか?」

「はいっ! ぜひ、買わせてください」


 私はドキドキしながら全て計算すると、合計が五千円以上になった。だから値段を言えば「クレジットも対応してます?」と問われた。頷き、はいと言うとカードを渡された。


「ありがとうございます。では、商品詰めますので飲み物をどうぞ」

「ありがとうございます! いただきます」


 八神さんは、顔はクールそうなのにとてもニコニコしながら紙コップにドリンクを入れていた。とても可愛い。

 私はドライアイスが必要な商品を箱に詰め、袋に入れてから袋をもう一つ開くとボンボンショコラの箱を入れる。これ、本当に食べられるの……?大丈夫だろうか?



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