【完】ひとつ屋根の下、気がつけばあなたがいた
「別に誰にだってのこのことついていってるつもりありませんけど?
それに瀬能さんは同僚ですし、信頼していますからっ…。大体碧人さんに何にも関係ない事ですし
桃菜が誰と出掛けようと桃菜の勝手でしょう?!ほんっとうにウザい!」
「なッ…うざ…ウザいって。 俺はお前が騙されないように助言をしているだけであって」
「そういうの余計なお世話っていうんですよ。 確かに碧人さんにはお世話になってます…
家まで用意してくれて、就職先のお世話まで……
だからって私生活の事までネチネチと口を出さなくたっていいじゃない!
まるで小姑みたい!」
’小姑’というと碧人さんの顔がぴくりと歪む。
それでもいい。今日という今日はハッキリと言ってやる。
「小姑だと…?」
「どうせ桃菜はいつかこの家を出て行くんですからッ…! 桃菜のやる事にいちいち干渉してこないでよ!」
「干渉だと?! 俺はただお前が直ぐに間違った方向に進むからそれを正してやろうと…」