【完】ひとつ屋根の下、気がつけばあなたがいた
お、お嫁さん?!冗談じゃないっつの!!
どこにでも歩く週刊誌みたいなおばちゃんはいるものだ。
この辺は古い住宅街が多いから、それ程昔ながらの住人が居座ってご近所の噂を面白可笑しくかきたてる。
「お嫁さんなんて、すごい誤解……」
「でもまあ…みやびさんも再婚した当初は色々と噂を立てられたものだよ。
父さんよりずっと若かったし、仕方がなかったかもしれないけど」
「きっと苦労しただろうね……」
「みやびさんも桃菜と同じで誤解されやすいタイプだったから…」
「いや、桃菜の場合は誤解とかじゃないけど…」
女の人には元々嫌われやすいんだ。 そこで下出に出ずに突っぱねるから余計誤解される。
こういう性格に問題があるんだと思うけど…。
碧人さんと台所で話をしていたら、そこに真白がやって来た。
何やら遠慮がちに私の腕を掴み顔を覗きこむ。