【完】ひとつ屋根の下、気がつけばあなたがいた
「桃菜は平気。生意気な女にいびられるのは慣れっこだから。
真白達なんて可愛らしいもんだよ。大人っぽくたってまだまだ子供なんだから~~
秀人さん、女社会っていうのはもっと陰湿なものだったりするんですよぉ~」
「桃菜ちゃんは明るくていい子だからどこにいっても人気者だろう」
「はぁー、秀人さんったら分かってないなあ。
桃菜は明るくていい子で可愛いから女の子には僻まれやすいの~…
だから同年代の女の子たちって苦手…。おばさん達も実は陰湿だから
だから真白達くらい歳が離れている方が気が楽ってもんだよ」
こたつに入り、秀人さんと顔を見合わせて笑い合う。
がたいが良くって一見熊さんっぽいこの人は、見るからに優しさオーラで溢れている。 私がもっとも得意とする単純な男性だ。
単純だけど、家族への愛情で溢れている人。そして亡くなった奥さんを愛し続けている一途な人だ。