【完】ひとつ屋根の下、気がつけばあなたがいた
「それにしても秀人さんと碧人さんって似てないよねぇ。 秀人さんはほんわか癒し系なのに、碧人さんは抜け目がないんだもん…」
「昔から似てねぇって言われるなあ。 つーか真白達もちっとも俺の遺伝子がどこにあるか分からないし」
「アハハ~確かに。やっぱり四人とも奥さん似なんだね。」
茶の間には、家族写真が飾ってある。
その中に写っている奥さんは綺麗系と言うよりかは可愛らしい感じ。
少女のように幼い笑顔で写真の真ん中に写っている。
「真白達は奥さん似だね。 でも不思議、碧人さんは奥さんにも全然似ていないね」
私がそう言うと、秀人さんは眉をぴくりと動かした。
「ん?」
「あれ、碧人から聞いていないのかい?」
「何が?」
「俺は再婚でその写真に写っているみやびとは二回目の結婚なんだ」
「そうだったの?!」