可愛いキミは、僕だけの××
秋元先輩は荻野先輩を見て、
嘲笑うかのように思いっきり鼻で笑う。
「荻野、お前は入学式早々ナンパか」
「この2人は俺の彼女の知り合いだ。
俺には瞳と言う彼女がいる」
「ふん、どうだかな」
「……少なくとも、秋元より誠実なことは確かだぞ」
お盛んなことで、と秋元先輩の両腕にいる女の先輩を見て鼻で笑い返した。
その言葉にカチンと来たのか、秋元先輩は即座に両腕を振りほどき、荻野先輩の胸ぐらを勢いよく掴んだ。
周りからきゃあっ!!という声が響き、騒がしくなる。
「は?喧嘩売ってんのか」
「まさか。俺は事実を言ったまでだ」
なんだと、と先輩の声が一段と低くなる。
まさに一触即発な状態。
わぁ、喧嘩はやめてください!!
な、なんでこんなことに!?
隣でこはちゃんとおろおろしていると、秋元先輩の友人が助け船を出してくれた。
「おい秋元、やめろ。目立ってるだろ」
「うるさい、邪魔するな戸梶」
「いいからやめろって!彼女がこっち見てるから」
諭すように言われた秋元先輩が、私の方を見て、目が合った。
………ほんとに、透き通った綺麗な目