可愛いキミは、僕だけの××
私も瞳さんをまっすぐ見つめて、目一杯の笑顔を見せた。
「ありがとうございます。
瞳さんの言葉で元気が出ました!」
「うん、そうこなくっちゃ!
……って、肝心の蓮夜くんと来たら」
呆れた表情を向ける先には、蓮夜くんかっこいい〜〜っ!て甘えた声を出しつつ、秋元先輩の両隣をしっかりキープする女の先輩方。
あはは、もう見慣れてきたかも。
「あー、女の先輩が腕を絡めてますね。割といつもの事ですけど」
「うわぁ、タイミング悪い」
本当ツイてないね蓮夜くん、と瞳さんが同情してる。
ツイてないのは私だよ。
何が悲しくて、好きな人が彼女とイチャついてるところを見ないといけないの。
さっき生まれた勇気が早くも消失しそうだ。
そして、体育祭当日。
いいお天気で、絶好の体育祭日和。
私は紅組になった。
残念ながら、秋元先輩とは敵チーム。
……私は、体育祭のチームすらあの人と一緒になれないのか。
仕方ないと分かっていても、少し落ち込んでしまう。
あの女の先輩は同じチームのなのにね!
今日も今日とて、せんぱいに引っ付いている先輩を見つめた。
悔しいけどお似合いだと思う。
瞳さんに引けを取らない程の美人で、常にメイクばっちりな美意識高い人。