可愛いキミは、僕だけの××
よし、言えた!上手く笑えてたかな?
言い終わってすぐに、せんぱいの顔を見ることなく「失礼します!」と瞳さんとこはちゃんの手を引き走り出す。
「ヒュ~~!よかったな蓮夜!」
「うわっ、なんだそのゆっるゆるの顔!気持ち悪っ!」
後ろからせんぱいを冷やかす2人の声が聞こえてくる。
あんなぎこちない応援でも、少しでも力になれたなら嬉しいよ。
観客席に戻り、バクバクと音を立てている心臓を落ち着かせるために深呼吸をした。
「がんばったね」
えらいえらい、と瞳さんが優しい温もりで私を包んでくれた。
こはちゃんはニコニコ楽しそうに笑って、体を傾けている。
「さっきの応援、絶対秋元先輩に届いてるよ!」
「……だといいなぁ。ありがとうね」