嘘カノでも幸せになれますか
お昼休みが終わり自分の教室に戻ると、クラスの女子が一斉に私を囲んで、身動きが取れなくなってしまった。
「咲希から聞いたよ。本多さんって宮野先輩と付き合っているんだってね」
「ね、ね、どうやって付き合い出したの?」
「どっちから告白したの?」
「宮野先輩、かっこいいよね。本多さんが羨ましいなー」
矢継ぎ早に質問が飛んできて、何一つ答えられず、
「ごめんなさい。私なんかがダンと付き合うなんて。なんかごめんなさい」
「どうして謝るの? 私たち本多さんから勇気もらったんだよ」
「そうそう、私たちにも希望がもてるじゃない」
ん? なんか遠回しにディスられてないかな、私。
それでもどちらかと言うとクラスの女子は私とダンの関係を好意的に思ってくれているようで安心した。