嘘カノでも幸せになれますか
「ダン、私に言いたいことがあるんだよね? 私、ちゃんと受け止めるよ。ちゃんと言ってくれて大丈夫だから」
私はもう覚悟を決めた。
ダンは嘘のカレカノを終わりにしようって言いたいんだって分かってる。
「そんなに俺に言って欲しい?」
「言って欲しいとかじゃなくて。ハッキリ言って」
私は膝の上に両手を置いて、スカートの裾をギュッと握る。
「じゃ、はっきり伝える」
「うん」
「ユズはライブに出なくなったよな。もう、知らない男に対して免疫を付ける必要はなくなったってことだよな」
「うん、そうだね」