嘘カノでも幸せになれますか
ダンとたっくんのことを話をしている時に、タクさんからラインが入った。
≪夏のフェス、残念だった。出演は叶わなかったけど、みんな頑張ったよな。ユズには特にお礼を言うよ。あんな短時間で3曲を演奏してくれたんだもんな≫
「ダン、フェスだめだったんだね。残念だね」
「そうだなー、悔しいな。どんなアマチュアバンドが選ばれたんだろうな」
「そうだね、気になるけどね。でもMGRはフェスとは別にライブするんだし、まだステージは沢山あるよ」
「そのライブにユズは来れないんだろ。ユズがいないのはつまらないな」
「う、うん。でも早く帰って来れたらライブに行くよ。先生にお願いして朝早い電車で帰ってくるね」
タクさんにライブは時間が合わないから遊びに行けないって断ったままだったから、ダンもそれを聞いていたんだね。
「他のバンドにお願いしてMGRの出番を最後の方にしてもらったから、間に合うんじゃないか。絶対に来いよ、ユズ」
「うん。ダン、頑張ってね」
「ユズもな。ピアノ頑張れよ、優勝するんだぞ」
お互いにエールを送り合って、改めて頑張ろうって気持ちになったよ、ダン。
夏休みは初めてのデートもできるし、何と言っても絶対に彼氏と行くんだって決めていた夢の国に行けるんだもん。
今から楽しみでしょうがないよ。
早く夏休みにならないかな。