嘘カノでも幸せになれますか

私たちは学校から移動して、夏休みの予定を決めるためにダンと駅前のファミレスに寄りこんだ。

「明日は夢の国だよ、ダン。忘れていないよね?」

「覚えてるよ、朝早く家を出て開園から閉園時間まで遊ぶんだろ。俺だって楽しみにしてるんだぞ」

「ほんと? 私だけが楽しみにしているんだと思ってたから嬉しいな」

「本当に夢の国の前で待ち合わせでいいのか? 一緒に行かなくていいの?」

「うん。デートで待ち合わせするのって憧れてるの」

「変なユズだな。家まで迎えに行くのに」

「私が先に着いてダンのことを待っていたいの」
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