嘘カノでも幸せになれますか
第23話 会えない夢の国デート
「よし! 髪型も、薄くしたメイクもバッチリ。着て行く服も何日も前から考えていたから朝から悩まなくて良かった」
待ち合わせの時間には少し早く着いてしまうけど、家にいても落ち着かないから予定よりも数本早い電車に乗って夢の国の入門ゲートでダンを待つことにした。
今日は天気が良くてよかった。雨だったら悲しくなるもん。
もうすぐダンの乗ってくる予定の電車が駅に着く時間。
ダンはどんな服を着てくるかな。
ダンの私服はバンドの練習の時に何度か見た事あるけど、今日のダンの服と私の服は合うかな。変にならないかな。
そんなどうでもいいような事を考えながらダンを待つ。
ダンの乗る予定の電車が到着して、降りた人たちが集団で入門ゲートへ向かってくる。
ダンはどこだろう。私のこと気付いてくれるかな。
私は目を凝らしてその集団からダンを見つけようとしたんだけど大半が入門ゲートの列に並び終わり、駅の方から来る人はまばらになった。
あれ? ダン居なかったかな。それとも見過ごしちゃったかな。
私は360度ぐるりと回ってダンを探した。
ダンが見当たらない。
もしかしたら次の電車かな。