嘘カノでも幸せになれますか

俺は香梨奈に彼女を見られた気恥ずかしさもあって、香梨奈のことを無視したら、香梨奈が側までやってきて

「お兄ちゃん、一緒に帰ろ」

そう言ってきて。

「ん。わかった。でも少しあっちで待てるか？　もう少し彼女と話たいんだ」

「この人、お兄ちゃんの彼女さんなの？」

「ああ。俺の彼女」

そこで俺は香梨奈に彼女を紹介しようとしたんだ。

それなのに彼女が、

「ねえ暖。まだ話したいからこの子に先に帰ってもらってよ。ね、妹ちゃん、一人で帰れるでしょ」

そう言われた香梨奈は「えっ？」って顔をして俺をじっと見つめたんだ。