嘘カノでも幸せになれますか

「ユズ、全部聞こえてるから。免疫ないなら、俺で免疫つけろよ」

「そんなこと言われたってさ」

「話は後でゆっくり聞くから。これからどうする? 駅前の新しくできた店にでも行くか?」

「え! パンケーキ屋さん?! 行く、行きたい!」

それまで乗り気じゃなかった私の態度が、パンケーキ屋さんにつられて一変したことがおかしかったみたいで、ダンがお腹を抱えて笑い出した。

「くくくっ、よっぽどパンケーキが食いたかったんだな。急に目が輝きだした。ユズは面白いな」

「だって、本当は咲希と行こうと思ってたんだけど、咲希は部活だし・・・。頭の中では今日がパンケーキの日だったから」

「よし、パンケーキ食いに行くぞ」

そう言って隣を並んで歩きだすダン。
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